溺愛とはなんでしょう?
あ、今日…担任に呼び出されてるんだった。
午前授業終わってから、行くか…
未来たち、移動教室で違う棟に居るはずだし。
いま、未来を見たら…ぜってー気持ちを引き返せない。
久しぶりに登校をすると、俺が遊び歩いてるのが噂に広がってるのか、女たちが次々と行く手を阻む。
「あっあの!!」
「ちょっと!私が先よ!!」
「ねぇ!令先輩ーっ!」
「レイ様!良ければ…、私のことも愛してください〜!!」
「…………愛か…。」
なんか、好きより愛って言葉は、重いよな…。
俺が愛せるのなんて、未来だけ
「俺は…未来しか……。」
思わず言葉にしていた自分に、心底嫌気がさす。