溺愛とはなんでしょう?
あの人、大丈夫かな?あのままじゃ、絶対風邪引いちゃう…
私は、鞄の中に常に入ってる折りたたみ傘を手に持つと、その人影に近づく。
「あの…」
私の言葉に、下を向いて座っていた男の人が顔を上げた。
………!!!!
「せ、せんぱい…!?」
雨の中座っていた先輩の髪は、髪先から水滴がポタポタと垂れていて、顔色も真っ青だ
大変っ!!先輩…が!
私は、咄嗟に自分の傘を先輩の方に向ける。