溺愛とはなんでしょう?

先輩…。



「でもさ、未来…」

お兄ちゃんは、わたしから離れると寂しそうな顔で見つめてくる。

「未来は、いま誰のことを考えてた?俺以外の人が気になるんじゃないか?」


確かに…、先輩の事が気になって仕方がない。

「う…うん」


「じゃあ、未来の本当の好きな人は、俺じゃないな」

え…

「だって、俺のことが本当に好きなら、まず両想いになれたら、嬉しくて他の人の事なんて直ぐには、考えられないはずだよ」


じゃあ、わたしは…。


「でも、ずっとお兄ちゃんを…」


「じゃあ、お兄ちゃんじゃなくて未来の彼氏にしてくれるの?」


………お兄ちゃんが、私の彼氏…

私が、ずっと叶えたくても諦めてた夢。


< 96 / 244 >

この作品をシェア

pagetop