私の失恋の行き着く先は…No.6
失恋の翌日
◆失恋の翌日
どんなに気分が沈んでいても、見るに堪えない酷い顔をしていても、社会人たるもの仕事を休むワケにはいかない。
いつの間にか泣き疲れて眠ってしまったらしく、普段より少し早めに目が覚めた。
鏡に映る自分の顔を見てギョッとしたのは言うまでもない。
ぐちゃぐちゃになったメイクを落とし、腫れた瞼に冷やしたタオルを当てる。
あれこれ試行錯誤している間に、気づけばいつもの出勤時間になっていた。
「おはようございます…」
明らかにいつもと違う私を見るなり、みんなギョッとした顔をする。
「麻田さん、風邪?」
「すみません…」
「謝らなくていいよ。早退してもいいからね?」
「ありがとうございます…。熱はないので大丈夫です…」
「そ、そう?」