私の失恋の行き着く先は…No.6
「なにがあったの?」
唐突な質問に、私はポカンと口を開けてしまった。
「夏帆子のあんな酷い顔、初めて見たわよ。でも今日は大丈夫そうで良かった」
貴子先輩には相当心配をかけてしまったようで、申し訳なさでいっぱいになる。
「すみません…。ご心配おかけして…。実は…」
貴子先輩に全て話した。
失恋直後は悲しみ、苦しみ、悔しさ、怒りでいっぱいだったけれど、今はもうすっかり平静で落ち着いている。
「馬鹿な男ね。こんないい子を手放すなんて。今頃後悔してるわよ、きっと」
貴子先輩はそう言ってくれたけれど、私は決していい子ではないし、彼は後悔していないだろう。
あの時、私を追いかけて来ることもなかったし、連絡もないのがその証拠だ。