私の失恋の行き着く先は…No.6
「少しやり過ぎましたかね。豆田、こっちはみんなへの土産だから配っておいて。俺はこれから会議だから席を外す」
手渡された別の紙袋には、どうやらお煎餅が入っている。
てっきりチーズケーキがみんなへのお土産なのかと思っていた。
「緑川主任、このチーズケーキは?」
「それは豆田への土産。冷蔵庫入れとけよ」
緑川主任をチラッと見ると、眼鏡の奥の瞳は真剣モードに切り替わっていた。
「ありがとう、ございます…」
「この書類、総務部に持って行って。こっちは…」
緑川主任は的確に仕事を割り振って颯爽と会議に向かった。
一方の私はというと、半ばパニック状態ながらも仕事優先だと頭をフル回転させて、ようやく仕事に取りかかった。