私の失恋の行き着く先は…No.6
上司と部下
◆上司と部下
カレンダーは12月。
季節はすっかり冬で、毎日コートと手袋とマフラーが欠かせない。
今年は特に寒い日が続き、今日も朝から雪がちらついていた。
「夏は暑くて外に出たくないし、冬は寒くて外に出たくないわね」
貴子先輩の言葉に強く頷いた。
今日も私たちは社食にお世話になっている。
「もうすぐクリスマスね~。夏帆子は緑川くんと過ごすの?」
「へ?」
なぜかキラキラと目を輝かせている貴子先輩。
一方の私はポカンと口を開けて、なんとも間抜けな顔をしている。
「今年はちょうど金曜日がクリスマスイブだし!」
確かにカレンダーではそうなっている。
周囲の話題はクリスマス一色。
街のイルミネーションはキラキラ輝いている。