私の失恋の行き着く先は…No.6
ここ数日間、緑川主任は何人もの女性社員たちからクリスマスのお誘いをされていた。
ひとりひとり丁寧に断っていたけれど、毎年こうだとは…。
モテることはわかっていたけれど、予想以上だ。
仕事は完璧、見た目も良し、その上独身で彼女なしとくれば、周りは放ってはおかない。
どうしてそんな人が私なんかを誘ったのか不思議だったけれど、予定を入れて断る口実にしたのだろう。
そう思うと、ちょっぴり悲しくなったけれど、合点はいった。
今更ながら、とんでもない人を好きになってしまったのだと気づかされる。
こんなちんちくりんな私を緑川主任が好きになることは万に一つもないだろう。
手痛い失恋の後に、決して実らない恋をするなんて…。
私はとことん恋愛運がゼロというかマイナスなのかもしれない。