私の失恋の行き着く先は…No.6
最悪の誕生日
◆最悪の誕生日
もう9月下旬だというのに、暑さで目が覚める。
「今日も暑そう」
朝の目覚めはいいほうだと思う。
スマホを見ると、何件かメールが届いている。
学生時代の友だちや家族からの誕生日おめでとうメール。
その中で特別なメールが届いていて、朝からテンションが上がった。
『誕生日おめでとう。仕事終わったら会おう』
付き合っている彼からのメール。
社会人になってから、ほとんど会えていない。
それでもメールはするし、時々電話もする。
今日は私の23歳の誕生日。
久しぶりに彼と会える。
緩む頬を撫でながら、身支度を整えて会社に向かった。