私の失恋の行き着く先は…No.6


あちこちで感嘆の声が上がっている。

「凄い素敵!」

こんな演出があったとは、驚きと感動でいっぱいになった。

「綺麗ですね!こんなクリスマス、初めてです!」

てっきり緑川主任もツリーを見ているかと思っていたのに、至近距離にバッチリ目が合って驚いた。

「そんなに喜んでもらえたなら、来年も来ようか」

甘く囁かれて身体が跳び跳ねた。

「ら、来年…?」

「そう。来年も再来年も、その先も」

「ほぇ?」

私は酔ってしまったのだろうか。

上手く頭が働かない。

緑川主任の言っていることが理解出来ない。

ちょうどそこへデザートと食後の飲み物が運ばれてきた。

デザートのプレートが思いの外大きい。

小さなケーキやアイスクリームなどが載っていて、ホワイトチョコレートの板になにか書かれている。

MerryChristmasとかだろうか。

そう予想して見てみると、まさかの文字に固まってしまった。

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