私の失恋の行き着く先は…No.6
緑川主任は誰かに呼ばれたらしく、そちらに行ってしまった。
なんだかよくわからないけれど、ポケットティッシュは有り難くいただくとしよう。
誕生日といえども、社会人になれば仕事が最優先。
仕事終わりに久しぶりに彼に会えるとなれば、俄然やる気が増す。
入社して半年の私は覚えることも多いし、空回りしっぱなし。
それでも今日は朝からサクサクと働く。
あっという間にお昼を過ぎて、緑川主任と一緒に外回りに出る時間になった。
「ウチの部は絶対にミスなんて出来ないからな。もしミスしたら会社が回らなくなる。特に銀行とのやり取りには緊張する」
「緑川主任でも緊張することがあるんですか?」