私の失恋の行き着く先は…No.6
とてもそんなふうには見えない。
私から見れば、緑川主任は常に堂々としているし、自信に溢れた雰囲気を醸し出している。
「俺はロボットじゃないからな。よしっ!いっちょ頑張って来ますか!」
緑川主任はニヤリと笑い、すぐにキリッと真面目な表情になった。
仕事が出来る人だというのは十分知っている。
口先だけじゃないということも。
銀行との打ち合わせが終わり、緑川主任と並んで帰路に着く。
「疲れたな」
ポツリと呟く緑川主任の顔を見れば、疲労感というよりは充実感でいっぱいの様子。
「お疲れ様でした。主任、さすがでしたね。いい勉強をさせてもらいました」