フィンガーマン
日曜まではナツミにそれとなく探りを入れるようにと森に念を押された。
それとなくって…
森みたいに機転の利かない俺はやっぱり雑談ばかりしていた。
"杉田って知ってる?"
"どの杉田?"
思い出したように聞いてみたが全然それとなくではない。
"同じ学校に杉田っていない?"
"隣のクラスにいるかも"
"喋ったことある?"
"ないと思う"
"そっか"
ついに植野菜摘とナツミが同一人物であるということが確定してしまったように思われる。
柿崎理沙の話では隣のクラスに杉田がいると言っていた。
一致してしまった。
もう目をそらすことは出来なさそうだ。
"どうして?"
"あー、なんとなく?"
"なにそれ"
なんとも変な質問になってしまった。
"身の回りで変なことない?"
"あるよ"
"どんなこと!?"
"郵便物が開封されてる"
"それって犯罪だろ"
"あと玄関に色々掛けられてたり"
"色々って?"
"食べ物とか生活必需品とか色々"
"便利だな"
"あなたがやってるのかと思ってた"
"俺はそんなことしてないし、出来ない"
"あと物がなくなってる気がする"
"盗まれてるってこと?"
"たぶん?"
"つけられたりしてない?"
"あるかも"
"変な電話とかは?"
"無言のやつ?"
"あるの!?"
"うん"
なんてことだ。
これってストーカーにあってるってことなんじゃないだろうか。
"誰かに相談した?"
"誰にも相談してない"
"柿崎さんには?"
"理沙?"
"そう"
"なんで知ってるの?"
なんて答えるべきか悩んでしまった。
正直に言うべきか、でもナツミは自分が死んだことを自覚していない。
自覚してしまったらどうなってしまうんだろう。
もう二度とナツミと話すことが出来なくなったら?
それは避けたかった。
"幽霊だから"
"幽霊?"
"そう、ナツミの守護霊"
"幽霊じゃないって言ってたのに"
"怖がらせたくなかった"
"ふーん"
信じて貰えただろうか。
ちょっと疑っていそうな気配を感じた。
それとなくって…
森みたいに機転の利かない俺はやっぱり雑談ばかりしていた。
"杉田って知ってる?"
"どの杉田?"
思い出したように聞いてみたが全然それとなくではない。
"同じ学校に杉田っていない?"
"隣のクラスにいるかも"
"喋ったことある?"
"ないと思う"
"そっか"
ついに植野菜摘とナツミが同一人物であるということが確定してしまったように思われる。
柿崎理沙の話では隣のクラスに杉田がいると言っていた。
一致してしまった。
もう目をそらすことは出来なさそうだ。
"どうして?"
"あー、なんとなく?"
"なにそれ"
なんとも変な質問になってしまった。
"身の回りで変なことない?"
"あるよ"
"どんなこと!?"
"郵便物が開封されてる"
"それって犯罪だろ"
"あと玄関に色々掛けられてたり"
"色々って?"
"食べ物とか生活必需品とか色々"
"便利だな"
"あなたがやってるのかと思ってた"
"俺はそんなことしてないし、出来ない"
"あと物がなくなってる気がする"
"盗まれてるってこと?"
"たぶん?"
"つけられたりしてない?"
"あるかも"
"変な電話とかは?"
"無言のやつ?"
"あるの!?"
"うん"
なんてことだ。
これってストーカーにあってるってことなんじゃないだろうか。
"誰かに相談した?"
"誰にも相談してない"
"柿崎さんには?"
"理沙?"
"そう"
"なんで知ってるの?"
なんて答えるべきか悩んでしまった。
正直に言うべきか、でもナツミは自分が死んだことを自覚していない。
自覚してしまったらどうなってしまうんだろう。
もう二度とナツミと話すことが出来なくなったら?
それは避けたかった。
"幽霊だから"
"幽霊?"
"そう、ナツミの守護霊"
"幽霊じゃないって言ってたのに"
"怖がらせたくなかった"
"ふーん"
信じて貰えただろうか。
ちょっと疑っていそうな気配を感じた。