四月の太陽
眼鏡
高校2年──春 4月20日、新しいクラスの雰囲気にもなれ何となくだがクラス奴らの顔や名前も覚えることが出来た。
ガラガラ⋯ッ!、と教室のドアの開閉音が教室に響き賑やかだった教室も少し静かになった。
「よーし、今日はお前らの大好きな、席替えをするぞ~」
担任の真柴がそう言うと、静寂に静まり返っていた、教室は生徒の騒ぎ声で、先の賑やかさがあっという間に戻ってきていた。
(席替えか⋯⋯あいつとだけは、いやだ⋯!)
心の中で強く叫び願う哉、そんな思いをスルーするかのように、担任の真柴がくじの入った箱を回し始めた。
「じゃあ、くじの入った箱回してってるから、ずるせず、くじ引けよ~」
先生がそう言い終わるくらいに俺の所にも箱が回ってきた。俺は、あいつと同じ席にだけ、ならないことを強く心の中で念じ、くじを思いっきり引いた。
「頼む⋯っ!」
思わず声が出てしまった哉、すぐに口を抑えた、だが、誰も話に夢中で気付いてはいないようだった。
哉が引いた席は窓際の前から4番目の席だった、目が悪い哉だが、学校では家でかけている眼鏡より、一回り度が強いのをかけているため、後ろの方でも見えるので安心だった。
(あとは隣の席があいつじゃなければ⋯)
そう強く、嫌な、あいつに、視線を送る、そうすると視線に気付いたのか目が合った。哉はすぐに目線を逸らす。
(ッ!⋯やばいやばい、目が合った⋯。大丈夫、き、気のせいだ。)
そう言い聞かせていると担任の真柴が「じゃあ、くじ回ったなー?、席動かせ~」とクラス全員に声かけると、クラス全員がその支持に従い、席を動かす。
哉も引いた席に向かう⋯。
(となり、まだ来てないのか)
と、そう思ったのも束の間、風で靡く茶色髪、ネックレスのチェーンの擦れる音、嗅いだことのある。香水の匂い、哉はすぐに気づいた。自分の隣の席が誰なのか、それは正しく一番一緒な席になりたくなかった。相手⋯⋯佐伯真由だった⋯。
「よろしく⋯。」
ハスキーで何処か幼さの残る、真っ白で透き通るような声が哉の耳を震わせる。
振り返れば、その先には、真横には佐伯真由が座っていた。
(クソォォォ!、何でお前が俺の横なんだよ!!)
心の中で叫ぶ、だが、心の中でしか叫ぶことが出来なかった。
そんな時、彼女が、哉に声をかけた。
「ね、さっき、私のこと見てたでしょ?⋯」
「え⋯、」
本当に目が合ってたのかと、後悔と驚き、恥ずかしさで心がグシャグシャになりそうな哉、そんな哉に構わず彼女は続ける。
「見てたよね?⋯」
引きつった顔で答える哉
「み、見てないよ⋯?」
「うそ、絶対見てた。顔こっち向いてたし。」
「そ、それは、たまたま⋯、廊下の方見てただけだよ。⋯考え事、そう!、考え事してただけ⋯!」
「だ、だから、その時に佐伯さんがたまたまこっち見たから、そう錯覚したんじゃないかな?!」
必死に言い訳を捲し立てる哉に、思わず笑ってしまった。真由、それに怪訝な表情を見せる、哉
「ホントだって⋯。」
「わかったわかった⋯、ふふっ、そういうことにしといてあげる。」
彼女は満面な笑顔を、哉にむけて笑った。
それを見た、哉は思わず顔を赤らめ、可愛いと思ってしまった⋯が、すぐに、(こんな女っ!)と首を大きく横に振り回し感情を振り捨てた。
「じゃあ、明日からはその席で授業な~、仲良くしろよ~」
そう言い放つ真柴に心の中で哉は反論する。
(できるかっ!)
真柴はそのまま続けて「じゃあ、今日はこれで終わり、お前ら気をつけて帰れよ~」と、定番なセリフ吐き捨て教室をあとにした。
ガラガラ⋯ッ!、と教室のドアの開閉音が教室に響き賑やかだった教室も少し静かになった。
「よーし、今日はお前らの大好きな、席替えをするぞ~」
担任の真柴がそう言うと、静寂に静まり返っていた、教室は生徒の騒ぎ声で、先の賑やかさがあっという間に戻ってきていた。
(席替えか⋯⋯あいつとだけは、いやだ⋯!)
心の中で強く叫び願う哉、そんな思いをスルーするかのように、担任の真柴がくじの入った箱を回し始めた。
「じゃあ、くじの入った箱回してってるから、ずるせず、くじ引けよ~」
先生がそう言い終わるくらいに俺の所にも箱が回ってきた。俺は、あいつと同じ席にだけ、ならないことを強く心の中で念じ、くじを思いっきり引いた。
「頼む⋯っ!」
思わず声が出てしまった哉、すぐに口を抑えた、だが、誰も話に夢中で気付いてはいないようだった。
哉が引いた席は窓際の前から4番目の席だった、目が悪い哉だが、学校では家でかけている眼鏡より、一回り度が強いのをかけているため、後ろの方でも見えるので安心だった。
(あとは隣の席があいつじゃなければ⋯)
そう強く、嫌な、あいつに、視線を送る、そうすると視線に気付いたのか目が合った。哉はすぐに目線を逸らす。
(ッ!⋯やばいやばい、目が合った⋯。大丈夫、き、気のせいだ。)
そう言い聞かせていると担任の真柴が「じゃあ、くじ回ったなー?、席動かせ~」とクラス全員に声かけると、クラス全員がその支持に従い、席を動かす。
哉も引いた席に向かう⋯。
(となり、まだ来てないのか)
と、そう思ったのも束の間、風で靡く茶色髪、ネックレスのチェーンの擦れる音、嗅いだことのある。香水の匂い、哉はすぐに気づいた。自分の隣の席が誰なのか、それは正しく一番一緒な席になりたくなかった。相手⋯⋯佐伯真由だった⋯。
「よろしく⋯。」
ハスキーで何処か幼さの残る、真っ白で透き通るような声が哉の耳を震わせる。
振り返れば、その先には、真横には佐伯真由が座っていた。
(クソォォォ!、何でお前が俺の横なんだよ!!)
心の中で叫ぶ、だが、心の中でしか叫ぶことが出来なかった。
そんな時、彼女が、哉に声をかけた。
「ね、さっき、私のこと見てたでしょ?⋯」
「え⋯、」
本当に目が合ってたのかと、後悔と驚き、恥ずかしさで心がグシャグシャになりそうな哉、そんな哉に構わず彼女は続ける。
「見てたよね?⋯」
引きつった顔で答える哉
「み、見てないよ⋯?」
「うそ、絶対見てた。顔こっち向いてたし。」
「そ、それは、たまたま⋯、廊下の方見てただけだよ。⋯考え事、そう!、考え事してただけ⋯!」
「だ、だから、その時に佐伯さんがたまたまこっち見たから、そう錯覚したんじゃないかな?!」
必死に言い訳を捲し立てる哉に、思わず笑ってしまった。真由、それに怪訝な表情を見せる、哉
「ホントだって⋯。」
「わかったわかった⋯、ふふっ、そういうことにしといてあげる。」
彼女は満面な笑顔を、哉にむけて笑った。
それを見た、哉は思わず顔を赤らめ、可愛いと思ってしまった⋯が、すぐに、(こんな女っ!)と首を大きく横に振り回し感情を振り捨てた。
「じゃあ、明日からはその席で授業な~、仲良くしろよ~」
そう言い放つ真柴に心の中で哉は反論する。
(できるかっ!)
真柴はそのまま続けて「じゃあ、今日はこれで終わり、お前ら気をつけて帰れよ~」と、定番なセリフ吐き捨て教室をあとにした。