好きな人は策士な上司(『好きな人はご近所上司』スピンオフ)
「莉歩、大好きだよ」
桔梗さんが甘い声で囁く。
その声に顔を上げると桔梗さんの長い睫毛が触れそうな距離にあった。吐息が頰を掠める。
桔梗さんの形のよい唇が私の唇に触れた。優しい、気持ちが通じて初めてのキス。桔梗さんが角度を変えて何度も口付ける。
「莉歩」
呼ばれた名前に反応して、返事をしようと開いた唇に桔梗さんの舌が入ってきた。ゾクリと肌が粟立つ。逃げそうになる私の舌を追いかけて捕まえる。
今までのキスとは全然違う。頭の中が真っ白になって、身体がジンと痺れた。心臓は既に壊れてしまったかのように大きな音を立て続ける。しがみついた身体は震えて足に力が入らない。瞼を開けることすら億劫になる。
「可愛い、莉歩」
甘い低音に腰が砕けそうだ。
「か、可愛くないです!」
真っ赤になった顔を見て桔梗さんがクスリと凄艶に笑う。
「甘くて止まらない」
その言葉と仕草に漂う凄絶な色香に倒れそうになる。
「ま、待って」
桔梗さんの唇に手をかざすと、指を長い綺麗な指に掴まれてキスされた。ピリ、とキスされた指に熱が走る。
「何? キスさせて。今まで我慢してたから」
「が、我慢!?」
真っ赤な顔で素っ頓狂な声を上げた私に、桔梗さんは妖艶に微笑む。
「莉歩が俺を本気で好きになってくれるまでは触れるのも、キスをするのも出来るだけ我慢しようって思ってたから」
恥ずかしげもなく話す桔梗さん。
「じゃ、あ、あんまりキス、しなかったのも……」
羞恥を押し隠して恐る恐る聞いてみる。
「我慢してただけ。本当はもっとキスしたかった」
桔梗さんが甘い声で囁く。
その声に顔を上げると桔梗さんの長い睫毛が触れそうな距離にあった。吐息が頰を掠める。
桔梗さんの形のよい唇が私の唇に触れた。優しい、気持ちが通じて初めてのキス。桔梗さんが角度を変えて何度も口付ける。
「莉歩」
呼ばれた名前に反応して、返事をしようと開いた唇に桔梗さんの舌が入ってきた。ゾクリと肌が粟立つ。逃げそうになる私の舌を追いかけて捕まえる。
今までのキスとは全然違う。頭の中が真っ白になって、身体がジンと痺れた。心臓は既に壊れてしまったかのように大きな音を立て続ける。しがみついた身体は震えて足に力が入らない。瞼を開けることすら億劫になる。
「可愛い、莉歩」
甘い低音に腰が砕けそうだ。
「か、可愛くないです!」
真っ赤になった顔を見て桔梗さんがクスリと凄艶に笑う。
「甘くて止まらない」
その言葉と仕草に漂う凄絶な色香に倒れそうになる。
「ま、待って」
桔梗さんの唇に手をかざすと、指を長い綺麗な指に掴まれてキスされた。ピリ、とキスされた指に熱が走る。
「何? キスさせて。今まで我慢してたから」
「が、我慢!?」
真っ赤な顔で素っ頓狂な声を上げた私に、桔梗さんは妖艶に微笑む。
「莉歩が俺を本気で好きになってくれるまでは触れるのも、キスをするのも出来るだけ我慢しようって思ってたから」
恥ずかしげもなく話す桔梗さん。
「じゃ、あ、あんまりキス、しなかったのも……」
羞恥を押し隠して恐る恐る聞いてみる。
「我慢してただけ。本当はもっとキスしたかった」