好きな人は策士な上司(『好きな人はご近所上司』スピンオフ)
「クリスマスプレゼント」
微笑む桔梗さんに私も菜々と買ったプレゼントを渡した。
「く、クリスマスプレゼント、です!」
ドキドキを胸に押し込んで桔梗さんの顔を見ると、瞠目した表情の彼がいた。
「き、桔梗さん?」
何かまずかっただろうか、と心配した刹那。桔梗さんの頰が赤く染まっていることに気づいた。
「……ビックリした、ありがとう……」
さっきまであんなに妖艶さを浮かべていた目は今は少年のように澄んだ色をしている。
「い、いえ。私もありがとうございます」
ぎこちない笑顔で言う私。
「忍耐力を試されている気がするから、帰るな。……また明日」
桔梗さんは優しく、少しわからないことを言って、私の額に優しいキスを落として帰っていく。
「……そんな顔で廊下にでない。見送りはここまで」
父親のように厳しい表情と言いつけを残す。
桔梗さんが帰った後、そっと指で触れた額は熱くて胸のドキドキは止まらなかった。
ふらふらと室内に移動して、紙袋から取り出した小箱の白いリボンをシュル、とほどく。中から現れたのは小振りのキラキラしたダイヤのピアス。
「きっ、桔梗さんっ……!」
高価すぎるプレゼントに手が震えて、思わずスマートフォンを手に取ると届いていたメッセージ。
『毎日つけて』
『お前が俺のものだってわかるように』
そのメッセージに、再び私は赤面してフローリングの床につっぷした。
微笑む桔梗さんに私も菜々と買ったプレゼントを渡した。
「く、クリスマスプレゼント、です!」
ドキドキを胸に押し込んで桔梗さんの顔を見ると、瞠目した表情の彼がいた。
「き、桔梗さん?」
何かまずかっただろうか、と心配した刹那。桔梗さんの頰が赤く染まっていることに気づいた。
「……ビックリした、ありがとう……」
さっきまであんなに妖艶さを浮かべていた目は今は少年のように澄んだ色をしている。
「い、いえ。私もありがとうございます」
ぎこちない笑顔で言う私。
「忍耐力を試されている気がするから、帰るな。……また明日」
桔梗さんは優しく、少しわからないことを言って、私の額に優しいキスを落として帰っていく。
「……そんな顔で廊下にでない。見送りはここまで」
父親のように厳しい表情と言いつけを残す。
桔梗さんが帰った後、そっと指で触れた額は熱くて胸のドキドキは止まらなかった。
ふらふらと室内に移動して、紙袋から取り出した小箱の白いリボンをシュル、とほどく。中から現れたのは小振りのキラキラしたダイヤのピアス。
「きっ、桔梗さんっ……!」
高価すぎるプレゼントに手が震えて、思わずスマートフォンを手に取ると届いていたメッセージ。
『毎日つけて』
『お前が俺のものだってわかるように』
そのメッセージに、再び私は赤面してフローリングの床につっぷした。