私の最後の夏の思い出
ー4章ー
おばあちゃんの家にきてちょうど1週間。あれから私は泣いたりすることもなく毎日静かに過ごしていた。家の外、と言っても敷地外に出ることはなく、広い庭の中だけで過ごしていた。もう1週間もその状態で、二人は私の事を心配していたらしい。今朝、急に私は散歩に行ってきなさいと外に出された。正直、人に会うのが怖かった。もともと人見知りが激しい私は、普段から他の人と接することなく静かに過ごしてきた。それなのに、急に外に行って来いなんて言われても、困る。
夏も本場になってきて暑い。涼しい水色のワンピースに麦わら帽子をかぶって、イヤホンと携帯だけを持って外に出た。お気に入りの音楽を聴きながら道を歩く。少し歩くと、小川に出た。見た瞬間に何かを思い出しそうになり、目眩がする。ぐらっと体が傾いた瞬間に、危ない!という声とともにぐいっと体を引っ張られた。
「大丈夫ですか?気をつけてくださいね。」
そう言って困ったように微笑む顔に、見覚えがあった。でも、思い出せない。ありがとうございます、と呟くといえいえと言って腕を話してくれた。まだ体がくらくらした。汗がボトボトと肌を滑り落ちて、喉もカラカラに渇いていた。
「あ、の…、何か、のみも、の…」
その瞬間頭の奥で破裂音が聞こえた気がした。あ、倒れる。そう思った体は、地面に着く前に意識を手放していた。
夏も本場になってきて暑い。涼しい水色のワンピースに麦わら帽子をかぶって、イヤホンと携帯だけを持って外に出た。お気に入りの音楽を聴きながら道を歩く。少し歩くと、小川に出た。見た瞬間に何かを思い出しそうになり、目眩がする。ぐらっと体が傾いた瞬間に、危ない!という声とともにぐいっと体を引っ張られた。
「大丈夫ですか?気をつけてくださいね。」
そう言って困ったように微笑む顔に、見覚えがあった。でも、思い出せない。ありがとうございます、と呟くといえいえと言って腕を話してくれた。まだ体がくらくらした。汗がボトボトと肌を滑り落ちて、喉もカラカラに渇いていた。
「あ、の…、何か、のみも、の…」
その瞬間頭の奥で破裂音が聞こえた気がした。あ、倒れる。そう思った体は、地面に着く前に意識を手放していた。