Deal×Love
「貴方!何で此処に!?」

昨日からつきまとってくる彼にそっくりなあの男。


「だから洸だって。俺ん家、この前来ただろ?近くだよ」

私はチラチラと辺りを見渡した。
この前は逃げるのに必死だったし、園田さんに迎えに来てもらったし、常に車移動のせいか、周りの景色を見ても全くピンとも来ない。

「椿の家、この近くなのか?」

「教えませんから!帰ります!」

私が警戒して叫んで返すと、目の前の彼が海さんに似た顔で柔らかく微笑んで。
私の心臓が何故かスピードを上げた。


「椿のこと益々気に入った。付き合って」


私は固まる。


と、突然、脈絡もなく、な、何言ってるの……?

私と貴方が付き合えるわけ無いじゃない。

だって私は……
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