Deal×Love
「そうよ、そのいきよ!私はそんな逞しくて格好良い椿に惚れたんだから!」

独裁権力の父が居る環境の中で育ったせいか、母を慰める役をしていたら私の性格は逞しくなった。

「私達は大学でようやく共学になるんだから!王子様は自分の力で探すものでしょ!?」

「うん」


私達には大学に入ったら好きな人を作るという密かな野望があるのだ。


「ちなみにその男はどうなの?」

「顔すら知らない」

「はぁ!?顔すら知らない男と見合いしろって!?まぁあのクソ親父には顔なんて関係ないか。ちなみにどこの家?」

「K.コーポレーションの御子息だって」

「えええぇぇぇえええーーーーーーーーー!!?!?」


アリサの叫び声が廊下中に響き渡った。


「どうしたの?」

アリサの大声のせいで耳に違和感を感じながらも反応が気になり問い返す。
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