Deal×Love
「わ、私達、出会ったばかりじゃない!」

「恋に落ちるのは一瞬」

彼は突然真剣な顔を作って言った。

「え?」

「父さんが言ってた。前はそんなわけないだろなんて思ってたけど、今は俺もその通りだと思う。椿が好きだって直感で感じた」


なんなの、この人……

変に自信に満ち溢れてて……

顔は海さんにそっくりだけれど、全然違う……


「好きだ、椿」


甘すぎる言葉に脳は痺れてきて、心臓は限界の速さで煩い音を出して、正常に動いていない。


それにその吸い込まれそうな漆黒の瞳……


「だから俺を好きになって」


そんな海さんに似た瞳で、見つめないで……
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