Deal×Love
私は思わず一歩後退り。

すると彼は離れた距離をすぐに戻す。

再び後退り。

するとまた彼は距離を縮める。

再び下がろうとしたら腕を掴まれて。

逃げたいのに、心臓が煩すぎるし、身体が動いてくれない。

するとフワリと海さんに似た香りが漂ってきた。

頬を指で優しく撫でられて。

瞳を見ると優しい形になっていて。

何故か金縛りに合ったみたいに動けない……




『ピンポーン』


「来客だわ!玄関で待ってて!」

洸君に捲くし立てるように告げて、私はリビングにあるモニターに走る。
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