Deal×Love
私はアリサのバイト先について行く。
といっても、アリサのバイト先が私の家の近くだったから。

アリサと洸君のバイト先は、赤色のカラフルな看板、それを引き立たせる白い外壁、大きな窓ガラスは中の賑わい具合が見渡せるお店だ。

「椿じゃん」

低い声に振り向くと洸君が居た。
どうやら彼も今日はアルバイトのようだ。
でも昨日のことがあって、私は少し気まずくなり視線を下に向けた。

「椿もバイトしにきたのか?」

洸君は驚く程いつも通り。
変に気を遣われたくなかった私は、いつも通りにしようと思った。

「違うよ。アリサと会っててバイトだって言われたし、帰る方向同じだからついてきただけ」

「家に一人で居ても暇だろ?働いてみたら?今、人手不足で猫の手も借りたい状況だから」


家に居ても一人。
虚しさが襲ってくるだけ。

確かにその通り。
だから朝も外に出た。
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