Deal×Love
「お前ら、やっぱりお嬢だな」

そんな私達を洸君は笑った。

「時給はまず八五〇円からスタート。そこから頑張り次第で少しずつ上がる」

「八五〇円……一日十時間働いても服一着も買えない……」

アリサがボソリ。

「お前達の金銭感覚がおかしいの。庶民はこれで充分暮らしていけるから」

庶民って凄いのね……。


そしてメニューの取り方を教わる。
メニューを取る機械はボタンだらけで意味不明……。

「ここのボタン押せばオーダーが厨房に送られるのね」

「そうそう。アリサは物覚えが良いな」

「照れる!」

隣のアリサはどんどんやり方を覚えていく。
だが私はついていけず残されていく。
教えて貰ってもオーダーの取り方すら未だに分からない……。
< 190 / 424 >

この作品をシェア

pagetop