One Night~Kotaro in blue~(七色セツナ。SS)
「何にしますか?」
「あ...えと...
ウーロン茶で……」
「はい。
少々お待ち下さい」
グラスに氷を入れて、
ウーロン茶を注ぐだけなのに
その
しなやかな手付きに見とれてしまう。
「お待たせしました」
「あ!は、はい!
ありがとうございます」
まともに顔が見られない。
なに、これ?
テーブルに戻っても、
ドキドキがおさまらない。
「中山さんに、
彼女いるのって聞いても、
上手く
はぐらかされるんだよねぇ。」
玲奈の言葉に
更に心臓が加速した。
・・・彼女・・・
あの人、彼女いるのかな?
あんな
かっこいい人、いて当たり前か……
今度は
心臓がズキズキしてきた。
でもーー
目線は
カウンターにいってしまう。
中山さんと話していても、
あまり表情が変わらない。
それでも
目を奪われてしまうのはーー