One Night~Kotaro in blue~(七色セツナ。SS)




「何にしますか?」


「あ...えと...
ウーロン茶で……」


「はい。

少々お待ち下さい」


グラスに氷を入れて、
ウーロン茶を注ぐだけなのに
その
しなやかな手付きに見とれてしまう。


「お待たせしました」


「あ!は、はい!
ありがとうございます」


まともに顔が見られない。


なに、これ?


テーブルに戻っても、
ドキドキがおさまらない。


「中山さんに、
彼女いるのって聞いても、
上手く
はぐらかされるんだよねぇ。」


玲奈の言葉に
更に心臓が加速した。


・・・彼女・・・


あの人、彼女いるのかな?


あんな
かっこいい人、いて当たり前か……


今度は
心臓がズキズキしてきた。


でもーー


目線は
カウンターにいってしまう。


中山さんと話していても、
あまり表情が変わらない。


それでも
目を奪われてしまうのはーー



< 5 / 7 >

この作品をシェア

pagetop