One Night~Kotaro in blue~(七色セツナ。SS)
「花凛」
金髪の彼が、女の子の腕を掴む。
私と女の子は同時に
彼の顔を見上げた。
「触るな。
怪我するから、
オマエはやらなくていい。」
彼は
そのまま腕を引っ張って、
女の子を立たせた。
「俺がやるから、
チリトリを持って来てくれ」
「分かった」
「お客様」
彼が私を見ると。
「お足元、失礼します」
私は立ち上がると、
その場から動けないでいた。
「コタ、
ホウキとチリトリ持って来たよ」
「おう、サンキュ」
ーーああ……
この人は、きっと……
彼女のことが好きなんだろう
それでもーー
「直ぐに、代わりの
ウーロン茶を持って来ます」
それでもーー