大人のあなたに届かなくて。
「えー、さっそく授業を始めたいところですが、1番最初の授業でまともな授業をすると嫌われると大学の教授が言っていたので今回はまともな授業はしません…!」
は…?w
「なので今日は、絵本を読みます。」
はぁぁぁあああ??
私と同じタイミングでクラスのみんなが驚いた言葉を先生に向ける
何この先生
私達、幼稚園児じゃないんだから絵本なんて……馬鹿なんじゃないの
そんなの、嫌われたくないんなら逆効果だよ。
きっと皆、
幼稚園児扱いしやがって…って思ってる。
そんなことはお構い無しに絵本を読んでいく百本先生。
しかも、ちょっと読み方が上手い
ううん、ちょっとどころじゃない
感情の入れ方が上手でどんどん絵本の世界に引き込まれていく。
あっというまに絵本を読み終わった。
あれ…こんなに絵本っておもしろかつたっけ……
ぼーーっとしていると、生徒の要望で質問コーナーが始まっていた。
「先生の作るテスト難しい?」
「先生なんで絵本なのー?」
「なんでこの学校にきたのー?」
「先生彼女いるのー?」
「何歳?」
「何の部活の顧問になったんですかー?」
「どこから来たの?」
どんどん質問が飛び交う
先生は笑顔でその質問に答えていた。