別れの理由
***
付き合った、とも呼べないほど短期間で終わった恋の欠片みたいな話がある。
恋の終わり、その原因は動物のことだった。
我が家は昔から犬、猫と共に暮らして来た家庭だった。
私が産まれた時には柴犬の姉妹がいて、何匹か猫もいた。
幼少の頃の私と、私の弟であるハチ助の写真はそこかしこに犬猫が写り込んでいて、今の時代では非難轟々だが、私たちきょうだいは悪いことをすると犬舎の中に放り込まれることもあった。
だけど柴犬姉妹は人間よりずっと優しくて、放り込まれた私とハチ助にスペースを譲ってくれたり、時には「乳でも飲む?」みたいな顔でお腹を見せたりしていた。
後になって知ったことだが、犬がお腹を見せるのは服従の意味で、別に私たちに乳を与えたかったわけではなかった。
そんなノードッグ(キャット)・ノーライフな家庭で育った私とハチ助は、大人になってからも犬猫と共に生活をし、
相変わらず実家では猫が増えに増え、一時は10匹の猫がいた。(去年亡くなった子がいるので現在は8匹)
昔々、まだナナ子の肌が水を弾いていた頃の話。
一人暮らしをしていた私の部屋に付き合いはじめて数日の彼氏(タロウ)がやって来た。
部屋に上がって一番最初に言った言葉。
「うわっ、犬がいる!きもっ」
恋の終わり、その原因は動物のことだった。
我が家は昔から犬、猫と共に暮らして来た家庭だった。
私が産まれた時には柴犬の姉妹がいて、何匹か猫もいた。
幼少の頃の私と、私の弟であるハチ助の写真はそこかしこに犬猫が写り込んでいて、今の時代では非難轟々だが、私たちきょうだいは悪いことをすると犬舎の中に放り込まれることもあった。
だけど柴犬姉妹は人間よりずっと優しくて、放り込まれた私とハチ助にスペースを譲ってくれたり、時には「乳でも飲む?」みたいな顔でお腹を見せたりしていた。
後になって知ったことだが、犬がお腹を見せるのは服従の意味で、別に私たちに乳を与えたかったわけではなかった。
そんなノードッグ(キャット)・ノーライフな家庭で育った私とハチ助は、大人になってからも犬猫と共に生活をし、
相変わらず実家では猫が増えに増え、一時は10匹の猫がいた。(去年亡くなった子がいるので現在は8匹)
昔々、まだナナ子の肌が水を弾いていた頃の話。
一人暮らしをしていた私の部屋に付き合いはじめて数日の彼氏(タロウ)がやって来た。
部屋に上がって一番最初に言った言葉。
「うわっ、犬がいる!きもっ」