2番目に君を、愛してる。

「青山先生、学生の頃は手のつけられない不良らしくてですね。たまに言葉遣いが荒くなるけど、フレンドリーでいい先生なの」


下駄箱で来賓用のスリッパーを片付ける新藤さんに報告する。


「勘違いしないでください、悪い人ではないから」


「信頼が厚いね」


「私が唯一、学校でまともに話せる人なので」


「…そうなんだ」



2人で校庭に出る。

陸上部が校庭のトラックを綺麗なフォームで走っていた。

部活動に力を入れている学校ではないためいつも予選敗退であることが、勿体無い。
こんなにも速いのに。


「阪本!」


突然、女子生徒が転倒し、その瞬間を目の当たりにした。

私たちからそう離れていないところで、彼女はうつ伏せで倒れた。


部活仲間が彼女に駆け寄り、声を掛けるが反応はないようだ。


「大丈夫でしょうか」

「起き上がれなそうだね」


冷静にそう言った新藤さんもトラックの中に入って行った。

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