2番目に君を、愛してる。

女子生徒は貧血で倒れたようで、幸い怪我はなかった。

「保健室に行こう…持ってて」

新藤さんは上着を私に預けると、女子生徒を軽々と抱き起こした。


「保健室に案内して」


え?


目の前の光景はーー


お姫様抱っこというやつだ。



「なっちゃん、保健室はどっち?」

「こっちです」


再度声を掛けられて、慌てて反応する。


新藤さんに抱き上げられた女子生徒の頰は赤く、染まっていた。


普通、貧血って……青ざめるものでは?


「超かっけぇ」

「羨ましいよ!」

「お姫様みたい!」


ざわつく校庭。

そりゃぁ新藤さんはカッコいいけれど、
それは認めるけどーー全然、
羨ましくなんてないよ……。

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