2番目に君を、愛してる。
白いワイシャツが赤く、見えた。
「血…?」
スーツのボタンは全て外されて、
本来はネクタイがあるその位置に赤く大きな染みができていた。
ネクタイといえば、彼の右腕にグルグルと巻かれている。
「ごめんね、部屋を汚してしまうね」
ただ事ではないと思うのに、
彼は廊下を振り返り、その道に血痕が付着していないか確認していた。
「そうじゃなくて!どうしてそんな…」
怪我をしているとは聞いていたが、こんな大ごとだとは思わなかった。
この人は、あの暗く狭い道で、
立てないくらい弱っていたのだと、
思い知った。