2番目に君を、愛してる。
「用件があるんだろ」
「タダで教えると思う?今、ここでキスしてくれたら…」
「声が大きい…もう帰れ」
「このままでは、あなたは本当に刑事でいられなくなるのよ?心配して……」
「おまえが心配するようなことは何ひとつない」
「あの高校生に惚れたの?」
高校生?
私のこと??
それに刑事でいられなくなるって?
「惚れる?俺は刑事としてやるべきことをしているだけだ」
「あたしには私情を挟んでいるように見えるけど。このインターホンを鳴らしたら、あの子、起きるかしら」
「…こんなことを言える立場でないが、できるだけ彼女には優しくしたい。どんな結末が待っていようとも、彼女には笑っていて欲しい」
「そのためにどうしたら良いかあなたは知っているはずよ。冬樹はあの子を傷付ける"刃"にしかならない」
意味が分からない。
もう我慢ならない。
これまで何も聞いてこなかった。
それが新藤さんのためだと思っていたから。
そっと窓に手をかける。
声をかけようとした刹那、
「冬樹はあの子のこと、好きなの?」
女性がそう尋ねた。