2番目に君を、愛してる。

「女の子に全てを話してと迫られることは、これまで何度もあった。その度に笑って誤魔化してきたけれど、君ほど真っ直ぐな目をして尋ねてきた子はいなかったし、どうも俺は君には甘いらしい」


暗黙のルールを決めたかのように、私たちは目を逸らさなかった。


「正直、今、君に全てを話してしまいたい心境だよ」


「やっぱり話せませんか?吉沢さんのように私は刑事でもないし、彼女でもないから…」


同じ刑事という立場であれば、新藤さんは躊躇うことなく話してくれるのだろうか。彼が追っている事件の全貌を知り、力になりたい。その思いはたぶん、少しも届いていないだろう。

だってこれまで多くの女性が、同じセリフを吐いてきたのだから。
新藤さんにとっては聞き飽きた願いだろう。



「うん。ごめんね、話せない」


「……」


でもね、と彼は言葉を続ける。


「同じ職場で、まぁ…昔は深い付き合いをしてた吉沢よりも、今、俺の心の一番近いところにいてくれるのは、間違いなく、なっちゃんだよ」


聞きたいことは、そんな答えではないはずなのに。

心がむず痒くなる。

頰が熱くなる。


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