2番目に君を、愛してる。

席が空いて新藤さんも隣りに座る。


「なっちゃん。眠かったら寄りかかって良いよ」


無口になった私を眠くなったと思ったらしい。
またそうやって私を気遣って。

今日は新藤さんにゆっくりしてもらいたいのに。


「新藤さんも寄りかかって良いですよ」


「じゃぁ遠慮なく」


意外にも新藤さんは首を傾けて私の左肩に寄りかかってきた。


「実は昨日、眠れなかったんだよね。興奮してたのかな」


「新藤さんがですか?」


「遠足の前ってワクワクして眠れないタイプでさ、昔から」


「それって新藤さんも…今日のこと楽しみにしていたってことですか?」


「ん?もちろんだけど」


なんでそんなこと聞くの?といった反応に心から安心した。


「社会人になってから初めてプライベートで遠出するよ。本当に久しぶり」


「…彼女と旅行とかは?」


聞いてしまった…。
新藤さんがどのような日々を送ってきたのか、純粋に知りたいと思った。

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