2番目に君を、愛してる。
「旅行どころかデートもしたことないからね」
「そうなんですね…」
新藤さんの女性関係は聞けば聞くほど、冷たいものだ。こんなに優しい人がどうして、自分を好いてくれる女性に冷たくするのだろう。
大人は気持ちのない身体だけの関係あるというけど、私にはよく分からない世界だ。
「今日が初デートだね」
「え?」
「あれ?違った?もしかしてなっちゃん、彼氏いた?」
「いません!」
少しムキになった私に余裕な表情を向けてきた。からかわれているようだ。
最近の新藤さんは私を妹のように扱うことなく、まるで恋人のように接してくる。
そういえばこのお出掛けも"彼女気分"で、って言ってたっけ。
デートなんてなにしたら良いか分からないし、可愛らしい女の子のようには振る舞えない。
私は私らしく、楽しめばいいよね。