2番目に君を、愛してる。

「旅行どころかデートもしたことないからね」


「そうなんですね…」


新藤さんの女性関係は聞けば聞くほど、冷たいものだ。こんなに優しい人がどうして、自分を好いてくれる女性に冷たくするのだろう。


大人は気持ちのない身体だけの関係あるというけど、私にはよく分からない世界だ。


「今日が初デートだね」


「え?」


「あれ?違った?もしかしてなっちゃん、彼氏いた?」


「いません!」


少しムキになった私に余裕な表情を向けてきた。からかわれているようだ。


最近の新藤さんは私を妹のように扱うことなく、まるで恋人のように接してくる。

そういえばこのお出掛けも"彼女気分"で、って言ってたっけ。

デートなんてなにしたら良いか分からないし、可愛らしい女の子のようには振る舞えない。
私は私らしく、楽しめばいいよね。

< 167 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop