2番目に君を、愛してる。
「荷物を取りに来ました。入ってもいい?」
「どうぞどうぞ」
声が裏返る。
恥ずかしい…。
部屋に招き入れる。
半年前は当たり前の光景だった。
「君のことだから捨てられないだろうと思ってね。邪魔だろうから引き取りに来た」
「……足は治りました?」
「もう全然平気だよ」
新藤さんは笑って話し掛けてくれる。
「良かった…」
私たちは半年間も一緒にいた。
だから分かる。
その笑顔がひどく他人行儀であることを。
他人に深く踏み込ませないための笑顔。
なにも聞くなと、あなたの目が語っている。
「さっさと荷物まとめて帰るから、少し待ってね」
「はい…あ、今、何か飲み物を…」
「いらないよ。すぐ帰る」
それからもう私たちは言葉を交わさなかった。