2番目に君を、愛してる。
「俺、君の前でどんな顔で笑ってた?思い出せないや、ごめんね…」
「…そんなに私の顔、見たくないですか」
本当に申し訳なさそうに顔を歪めた。
新藤さんの辛そうな顔は見たくないけれど、傷付けている原因は私なのかな。
「…まさか」
「無理して笑って頂かなくて大丈夫ですよ」
可愛くない言い方しかできない。
お互いにどう接してどのくらいの距離感を保てばいいか分からなくなった。
心の距離が遠い。
そして最大に困ったことは、どの言葉を選択すれば大きな溝を取り除けるかが全く見えないことだ。
「…勉強はどう?」
また振り出しに戻る。
「ぼちぼちです」
「そっか」
「はい」
「……」
志望校を変えたと報告したら彼の笑顔は見られるだろうか。
反対に彼がなんの興味も示さずに冷めた態度であったなら、モチベーションが極端に下がってしまいそうで言えなかった。
「身体には気を付けてね」
ああ、もう終わりなんだ。
「新藤さんもお身体を大切に」
「ありがとう」
ジャケットを持って立ち上がる。
仕事中だろうし止められない。
「…新藤さん、」
それでも口が勝手に動いた。
「このカフェにはよく来られるんですか?」