2番目に君を、愛してる。

気分は浮かれているが受験生には変わりない。

倫也くんとはたまに連絡をとり、試験の傾向などを教えてくれた。
クールだけれど決して冷たい人ではない。


「へぇ、もうこんなに進めたんだ」


「家事してる以外は勉強してないと落ち着かなくて」


「そんなに気を張るなよ。たまには気分転換にどっか行く?」


解いた問題集をパラパラとめくる倫也くんは頬杖をつきながら言った。


「おまえどうせ友達もいないんだろ?俺が付き合ってやる」


「ありがと」


「で、どこが良い?」


行きたいところ?
会いたい人の顔はすぐに思い浮かぶが、行きたい場所と言われても答えに困る。


「行きたいところは…東都大学かな。それ以外は今は思い浮かばない」


「はぁ」


金髪をわしゃわしゃとかきまぜて呆れたように溜息をついた。


「分かったよ、勉強しよう」


「早速だけど、この問題の解き方教えてください」


せっかくの誘いであるけれど、息抜きをしている場合ではないんだ。
志望校を変更したことを新藤さんにはまだ話していない。合格して驚かせたい。

そのために今できる最大限のことをするんだ。

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