2番目に君を、愛してる。
倫也くんとファミレスで夕食をとり、駅に向かう。
私たちは中間地点である警視庁近くで待ち合わせをすることが多くなった。
行き交う通行人の中に新藤さんがいないか無意識に探してしまう。
同じ駅なのだから、偶然に会ってもおかしくはない。
「本当にどこにも行かないのか」
駅の改札を通り、別れ際に倫也くんは先程の話題を持ち出した。
「行きたいところが見つからなくて」
「ふぅん。それじゃ」
「今日はありがとうございます」
結局、昼から夜まで勉強に付き合ってくれた。お互いに終電が近い。
駅のホームへと続く階段を駆け下りる倫也くんを見送る。
「仲良さそうだね」
背後から声がした。
「…新藤さん!?」
「もう12時だよ?夜遊びはよくないな」
スーツを腕にかけ、Yシャツ姿の新藤さんがそこに立っていた。