2番目に君を、愛してる。
翌朝、信じられないくらい爆睡して私は目を覚ました。
新藤さんに肩を揺すられてやっと。
「おはよう」
「おはようございます」
ベッドの横に座った新藤さんは朝から清々しく、寝癖ひとつない。既にスーツに身をまとった新藤さんはネクタイを結びながら、私の頭が冴えるまで隣りにいてくれた。
「寝坊してごめんなさい」
「本当は寝かしてあげたかったんだけど。1限から授業でしょ?家まで送るから」
ベッドサイドの時計は7時を指していた。
「私の家で一緒に、朝ご飯食べる時間はありますか?」
「久しぶりになっちゃんの淹れたコーヒーが飲みたい」
「すぐに準備します」
爽やかで幸せな朝は本当に久しぶりだ。
急いで身なりを整えて、新藤さんと自分の家に向かった。髪型は上手くセットできていないし、メイク道具は家に置いて来たらからスッピンだ。同居していた時はずっとそうだったから、今更飾る必要はないかもしれないが恥ずかしい。
オンボロアパートでも新藤さんと一緒に飲むコーヒーは格別で、初めて買い物に行った時に購入したお揃いのマグカップも出番を待っていたかのようだ。
嘘も偽りもない新藤さんとの日々が待っている。
お互いに隠し事がなくなった今、前よりももっともっと素敵な日々が待っているに違いない。
いや、あとひとつ。言えていないことがあった。
「新藤さん、私、お墓に行きました…正確には行こうとしたというか…」