お見合いから始まる恋→結婚
原さんも屈託なく笑う。

そう言いながらも、一緒に居る事は苦にならなかった。

微笑むタイミングがよく似ている。

「あなたと話をすると、苦手で近づこうとしなかった世界を覗かせてもらえるような気がします。」

別れ際に原さんは私にそう言った。

「またどこかへ出掛けませんか?あなたの言い方をすれば、私はあなたに合格点を出させてもらいます。」

照れくさそうに、少し顔を赤くした原さんが言った。

「私ももっとお会いして、お話がしたいと思います。」

「私も合格点をもらえそうかな。」

「はい。」

二人で顔を見合わせて、声を出して笑う。

そして私達は慌てて連絡先を交換する。

原さんと一緒に居る心地の良さを信じようと思った。

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