お見合いから始まる恋→結婚
「多分、尚登と結婚しなければ私はずっと独身だと思うわ。それだけは伝えておく。」

私は情けない声で両親に言う。

「それ程好きなのに、どうにもならないのかな…。」

私は自分の部屋に戻って、くよくよと考える。

中途半端に置かれている数々の段ボール。

まだ中に詰められそうな段ボールがいくつも口を開けている。

「どうしよう。」

それを途方に暮れながら見回す。

このまま荷物を積めるのか、それともすべてを元の状態に戻すのか。

するとそこにラインが着信を告げる。

私は反射的にスマホを見た。

-明日、気分転換にどこかへ出掛けませんか。-

それは尚登のお兄さんからだった。

どこで調べたんだろう。

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