お見合いから始まる恋→結婚
「よくそんな事が言えるもんだな。親にも可愛がられて、俺が行きたかった研究所で仕事をして…。」

私は二人が同じことを言っている事に気は付いた。

「二人とも自分にない所をお互いに羨ましがっているだけじゃないの?」

私の言葉に二人はきょとんとした。

「もしかして、二人はずっと比べられてきたんじゃない?」

私が何気なく言った事に、妙に二人は反応した。

「俺達は同じ…?」

「そうなのか?」

同じ雰囲気を持った二人。

何だか微笑ましくて、私は言った。

「尚登、私は先に部屋に戻っているから、ちょっとお兄さんと冷静にお話してみたら?」

私は二人を交互に見ると、その場を離れた。

せっかくの兄弟なんだもの。

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