お見合いから始まる恋→結婚

思ってもみない尚登さんの返事に、私はびっくりした。

今まで会ってきた尚登さんとまるで違う雰囲気。

「…すいません。」

私はそれだけしか言えずに、乗る事に躊躇してしまった。

「早く乗って下さい。邪魔になってしまいます。」

後ろに車が来てしまったようだ。

早くこの場から車を動かした方が良さそうな雰囲気だ。

ミラーを見ながら尚登さんは言った。

「すいません。」

私はまた謝ると、慌てて助手席に乗ってシートベルトを着けた。

「では、出ます。」

やっぱり尚登さんはぶっきらぼうに言って、車を走らせた。

こんな尚登さんは初めてだ。

昨日までのラインで、私は尚登さんを怒らせるようなことをしてしまったのだろうか。