お見合いから始まる恋→結婚
自分の事を私ではなく、俺と呼ぶ尚登さんが新鮮だ。

「ううん、分からなかった。」

でも私は尚登さんより焦ってなかったけど。

その言葉は自分の中に飲み込む。

「お互いに恋愛に疎いって事が証明されちゃったみたいだな。」

「お互いに若くないのにね。」

私達は大きな声を上げて笑う。

すっかりさっきまでの雰囲気が一変した。

「じゃあ、改めてよろしくお願いします。」

尚登さんは改まって真面目な表情でこっちを伺う。

「こちらこそ、尚登さん。」

ほんわかした空気が車内を包む。

動物園に着いた。

車を下りようとすると、尚登さんが助手席に回って来た。

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