お見合いから始まる恋→結婚
「なぜか好きになる女性は似ていてね…。」

そしてがぶりと水を飲んだ。

それから目をくるくるさせて私を見た。

「尚登があなたを気に入ったのが、僕には良く分かるような気がする。」

私はお兄さんのその言葉に反応してしまった。

「受け応えもスマートだし、仕草も上品だ。」

そんな所を見られていたのかと思うと、ちょっと嫌な気がした。

「そして僕もそんな平川さんを良いなと思い始めている。」

さらっとそんな事を言うお兄さん。

女の人にはとても慣れているようだ。

私も尚登さんではなく、最初にお兄さんと会っていたらこの雰囲気にすぐ飲まれてしまっていたのかもしれない。

…良かった、尚登さんで。

「えっ?」

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