白~黒船来航の秘密~
「おい、あれ」
「安明兄さま、文章が成り立っていませんよ。」
「いえ、雪、そんなことを言っている場合ではないようです。」
どういうことかしら?
2人の目線の先に何があるというの?
「!?雪!ときの目をふさげ‼」
「え・・・!?とき、見てはだめよ!」
「え?え?雪姉さま?」
「とき、これから私がいいというまで目をつむったまま後ろにゆっくり下がって。合図を出したらすぐに前を向いて屋敷まで全力で走るの。家のものに、ここに来るように言って。わかった?」
「・・・。はい。」
絶対にときには見せてはいけない光景。
血だらけの女の人なんて12歳の子には
あまりにも酷すぎるわ。
まだ息があるといいんだけれど。
「いいわ!とき、走って!!」
「はい!!!」