Onece again
気付いたら俺は声をかけてた。
「ここ、多分俺の席ですが間違えてないですか?」
といつもみたく、微笑んで聞いた。
いいや、間違ってない。
俺の席とは全然違う。
その女は、一瞬キョトン顔をし、
焦りながら鞄を漁っていた。
チケットを確認していた。
顔はずば抜けて綺麗だ。
いや、綺麗も入ってるが可愛いも大きい。
仕事をしてる顔はいかにも、
キャリアウーマンと言わざる得ない顔、
ただ話しかけた時の、
あのキョトン顔は可愛すぎる。
地毛の茶色い髪の毛は鎖骨くらいまでありウェーブがかかっている。
顔は二重の瞼に鼻筋もシュッと通ってる。
俺の中でドンピシャだった。
ただ、彼女は多分俺を知らない?
いや、知ってるのに気づかないふりをしてる?
どちらにせよ、俺に言い寄って来ない限り俺にとっては都合が悪い。
もっと知りたいと思っても、
彼女は多分俺には興味ない。
連絡先を聞いても教えてくれないだろう。