大江戸ロミオ&ジュリエット

するとその刹那、志鶴を抱きしめた多聞の腕に、ぎゅうぅっと力が籠った。

「……旦那さま……如何(いかが)なされ……」

びっくりした志鶴が振り返ると同時に、多聞が、ひらり、と志鶴の上に跨った。
瞬く間に、多聞の顔が降ってきた。

驚いてふわりと開いた志鶴のくちびるの奥に、多聞の熱い舌がねじ込まれる。


そのあと、多聞はおのれの欲するままに任せて、
志鶴の口をいつまでも吸い続けた。

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