大江戸ロミオ&ジュリエット

その刹那、多聞の整った顔が歪んだ。

……あっ、また、ご機嫌を損なわせてしまった。

不甲斐ない我が身を、志鶴は恥じた。

だが。

多聞が「……御免」と口の中で、もごっ、と呟いたかと思うと……

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