my sweet love〜third〜
「せんせ…龍…ありがと」
しばらくの沈黙の後
口を開けた柚から出た言葉は
予想もしていない言葉で驚いた
「柚…」
「先生も龍もそう思ってるんだよね?
私の体を診て知り尽くす2人が。
そしたらもう従うしかないよ
2人に逆らうことは私には出来ない」
「柚ちゃん…」
「そっか……
もう終わっちゃうんだね…」
涙を我慢する柚を先おいて
おれが泣いちゃいけないことなんて
よく分かってるはずなのにっ…
意思に反して涙は溢れる
「龍…泣かないで?
たくさん悩ませてごめんね」
そうして溜めていた涙を
零した柚をおれは思わず抱きしめた
「ぅぅ…ふっぅ…」
病室に小さな柚の嗚咽だけが響く